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12. M&Aの考えと実践

「この経営者なら会社の価値を高めてくれるはず」と信頼される人物になりたい

積極的な気持ちが理想のM&Aを呼び込む

いつでもM&Aに対処できる。数字的に何の根拠もありませんが、そういう腹積もりでいると、良い話が向こうから飛び込んでくるものです。実際、ありがたいことに僕のところへは様々な案件が来ました。M&Aのウェブサイトからもたくさん情報がありましたし、M&Aに関する大手組織からもコンタクトがあります。銀行ルートで有益な情報を入手することもありました。さらに今回、自社のコーポレートサイトからM&Aへの強い呼びかけをすることで、さらなる広がりを見せることでしょう。多くの情報を持つということは、それだけ我々が求めるM&Aに近づく可能性を高めることに他なりません。

今まで真剣にM&Aへ取り組んだ案件は、成約した2件以外にもたくさん存在します。この1年間で僕は相当の数の担当者とお会いし、交渉に臨んできました。結果として本当に繋がりたいと感じた『咲楽』と『BABY365』を買収できたのです。2社とも情報を見た瞬間に「絶対に成約させたい」と強い直感が働きました。取引のある銀行様から紹介頂き成約寸前まで行った案件もありますし、それ以外のルートでも3社ほど契約寸前まで話の進んだ案件があります。

5件ほどの会社と同時に交渉を進めていました。もちろん小野写真館の担当者は僕一人です。この1年間、M&Aに関しては僕がずっと動いていましたが、おそらく社員の多くが「うちの社長は、いつもいったい何をしているんだろう?」と疑問に思ったはず。M&Aにおける面談の第一段階は必ずZoomですから、僕としては社長室にこもったり、出張時にホテルにこもって取り組んでいました。今だから話せますが、一切が表に出せないタイミングでの話ですから、僕としては信頼する社員も含め、誰にも話すことができません。だから個室に閉じこもってZoomでの面談に臨んでいるという訳です。それが今の僕の重要なルーティーンになっています。

M&Aでは、お金も想いも大切です

『咲楽』と『BABY365』は不思議なくらい迷いなく「この案件をやり抜く!」と思えました。2案件とも交渉相手はオーナー様。本当に運が良かったと実感しました。これがオーナー様相手ではない大企業の譲渡案件でしたら、おそらく金額だけで決まるはず。そこに情や想いは何も要らないので。今後はそういった案件も出てくるでしょうから、小野写真館としてはそこもしっかりと押さえていきたいと考えます。

例えば僕が事業部長で「この事業を1円でも高く売りなさい」というミッションを拝命したら、交渉先の想いなどは重要視できません。本来のM&Aはそういうもの。そして我々は、そういった方面のM&Aも勝ち取っていきたい。もちろんそこは案件によって向き合い方が変わってくるでしょう。最後は結局、人対人なので、オーナー様の想いがこちらに伝われば伝わるほど、我々の事業に対するパワーは増し、場合によっては10倍以上にもなります。『咲楽』に関しては「素晴らしいオーナー様が情熱を注いできたこの旅館を、おかしなものにはさせられない」という良い意味でのプレッシャーを感じました。

マネタイズと反比例する高い価値

『BABY365』で言えるのは、売上が立つのが1年後だということです。つまりは、マネタイズ(※収益化)が非常に遅い。正直に言ってお金儲けができないビジネスで、ツッコミどころもたくさんありました。我々からしたら1年後に初めて売上が出るのでは計算が立ちません。運営がわかる人からすると、実はもの凄くリスクあるビジネスが『BABY365』なのです。金儲けだけ考えたら、もっとマネタイズは早い方がいいに決まっています。だけどそうではない想いがあったからこそビジネスとして価値もあるのです。発想として僕では決して立ち上げられなかったと思いますし、また僕はこういう案件が好きだし、相性としても抜群だと感じています。

ですが、想いだけのM&Aで我々が飛躍していくことは難しい。小野写真館を強くし続けるためにも、明確に我々より大きな会社を買収するなり、出資していくなりする必要が生じます。小野写真館グループに入ってもらい、企業としてスケールしていく道に、我々が進んでいく可能性も充分にあるということ。そうなった時に相手方から選ばれる小野写真館でありたいです。そのためには、経営者として僕がもっと信頼される存在となる必要があります。「小野哲人という経営者に買収してもらえたら会社の価値をいちばん高めてもらえる」。そう思って頂ける人物になりたいです。その目線でM&Aを実績を積み上げていきます。

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