あれから1年。今想う事。
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311。あの日全てが一変した。
地震直後は、スタッフや家族が生きてるだけで幸せだった。
2日ほど電気が通らなかったので、
停電が復活してテレビを初めて見た時の衝撃は忘れない。
そして、会社に出社して、予約キャンセルのラッシュ。
はじめは、生きてる事に感謝できる自分だったけど、そこから現実との格闘が始まった。
卒業ハカマの返金、撮影キャンセル、
ブライダルに関してはかなり先の予約までキャンセルラッシュ。
冷静になって初めて、もしかしたらこの状況が続いたら、
会社のキャッシュが底をついてしまう・・・、
その時から恐怖との戦いになった。
ひたちなかは、3末頃まで断水だったので、
この状況が本当に数ヶ月続く事を考えて、銀行との交渉、
サービス業として、当たり前の用に毎日の売上が入らない事に、
現実を受け入れられない状況が続きました。
お金の問題というのは、人をおかしくさせる・・・
という事も学びました。
僕も3月中は、ちょっと色々な状況が受け入れられずに、
スタッフには沢山の迷惑をかけました。
経営者として、どんな状況でも自分を見失ってはいけない。
トップの僕が動揺したら、会社に大きな影響を及ぼしてしまう。
今思うとほんと情けなかった。
そんな時に、友人の内山君から誘って頂き、
4月下旬に石巻のボランティアに参加させて頂き、
自分が被害者気取りしていた事を心から恥ずかしく思った。
被災地で見た光景や臭い、その時に感じた想いや感情は一生忘れない。
被災地では、生きる死ぬの状態。
僕はスタッフも、家族も誰一人失ってない。
ただ仕事がどうなるかだけで、あんなに一杯一杯になって
世の中や生かされてる事に感謝できてない自分がいた。
あの時に思った。
もう被災者気取りは終わりだ。
全てを震災のせいや、原発のせいにするのはやめよう。
茨城に戻ったら、被災地の皆様の為にも、俺は必死で死ぬ程頑張る。
どうせ自分ができる事は、ビジネスしかないんだから、
逆にビジネスを加速させて、
たくさんの人を雇用できるようなビジネスモデルをこれからも作って行く事を決意した。
不思議にそれ以来、色々な不安もなくなって、心がふっきれた。
自分の心が吹っ切れた瞬間、プラスへの道がどんどん開けてくる。
結局は、全て僕の感情が目の前の事実を決めてる事も理解した。
僕が悲観すれば悲観する程、会社に悲観的な事が起きる。
逆にプラスの感情になればなるほど、プラスの出来事が起きる。
目の前の現実は、全て自分の心の鏡だからね。
そんな世の中の原理原則も、あの地震で忘れてた。
もうやるだけなんだよ。
実際に震災後、30名の雇用を生み出す事ができた。
震災が起きて、社員の多い当社は固定比率が多く、
あ~いった大災害には弱い事も十二分に理解した。
もっと固定費を下げるには、
社員比率をさげてアルバイトやパート比率を高めたほうが、
経営の安全度も高められるとも思ったし、
もちろん会社を守る為にその事も考えた。
でもやっぱり、小野写真館グループが成し遂げたい事や、
内容を考えるとやっぱり社員が中心の会社にしたいし、
する事に決めた。
これは正しい事かよくわからないけど、とにかく決めた。
だからこそ社員が中心でも回るようなビジネルモデルや戦略を、
ちゃんと僕が考えてやっていきたいと思う。
ここだけは綺麗事にするつもりはなく、
しっかりとしたビジネスモデルを絶対作る。
綺麗事言ったって会社潰したら何の意味もない。
だからやる。
被災地の福島からも1名雇用する事ができた。
家族と一緒に茨城にまで避難する決断をしてくれたけど、
今彼女は小野写真館で大活躍してる。
震災関係なく、
彼女と出会えて小野写真館グループの一員として迎える事ができた事は、
本当によかった。
でもマダマダ満足できない。
全く満足できない。
もっともっとやりたい。
もっともっと人を増やしたい。
もっともっと新規事業プロデュースしたい。
ブライダルも、成人も、カジュアルも全部やりたい。
一つだけでなく、全てでトップブランドになりたい。
震災で全てを失った人が写真だけでもといって探す光景もテレビで沢山放映された。
数千万円の家を買っても、ベンツを買っても、
10年、20年経てば価値は限りなくゼロに近づく。
でも写真は、この世の中でも唯一といってもいいくらい、
時が経てば経つ程価値があがっていく。
こんな素晴らしいものって他にない。
「写真」というビジネスに関われてる事は幸せだし、
僕はもともと「写真」を仕事にしようとは思っていなかったけど、
今は「運命」だし、その「写真」を広めて行く事が自分の「使命」だと感じてる。
この「写真」の素晴らしさを伝える為に、
小野写真館グループは、色々とカタチを替えながら、
多角化していきながら、でも「写真」という核はずらさない。
僕たちはもう「写真館」とは思ってないけど、
「写真」を核に様々なビジネスをプロデュースして、
地域社会に「笑顔」と「元気」をプロデュースして、
その「笑顔」と「元気」を日本中、世界中へと連鎖させていきたい。
今日も読んでくれてありがとう!
小野 哲人
アンシャンテ
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↑アンシャンテがつくば市にプロデュースしたブライダルフォト専用施設
コンセプトは「ナチュラル&スロウ」プライベートガーデンを貸しきって
1日限定2組の邸宅型フォトウェディングです。
ドレスショップ「ブランシェ」
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